「帰ってきたい」約6割 卒業後、約9割が島外へ 地元高校生アンケート 奄美市

2024年01月05日

地域

 奄美市はこのほど、新たな最上位計画策定に向けた高校生アンケートの結果をまとめた。市内の3高校に通う375人が回答し、「卒業後に島を出る」との割合は全体の95%を占めた。回答者全員のうち、59%が「島に帰ってきたい」「帰らないといけない理由がある」と答えており、約6割が帰島の意向を示していることが分かった。

 

アンケートは市が現在策定中の最上位計画に、高校生など若い世代の意見を反映させることが目的。2023年10月に大島、奄美、大島北の県立3校の生徒を対象に、インターネットでの回答(任意)を求めた。

 

学年別の回答割合は1年生31%、2年生47%、3年生22%。出身地別は奄美大島が88%、奄美大島を除く奄美群島の各島が4%、奄美群島以外の県内が3%、県外が5%だった。

 

「今の奄美市が好きか」との問いに対する回答は「大好き」17%、「まあまあ好き」57%、「好き嫌い半分ずつ」22%、「好きではない」2%、「嫌い」2%。

 

高校卒業後の進路(希望)は「進学で島を出る」が73%と最多。「就職で島を出る」8%、「決まっていないが島を出る」14%だった。「島に残る」と答えたのは5%。

 

全回答者のうち、「将来、島に帰ってきたいと思うか」との問いへの回答は、「できるだけ早く帰ってきたい」が5%、「いつかは分からないが、帰ってきたい」が53%、「帰らないといけない理由がある」が1%だった。

 

一方、「帰省などはすると思うが、島で暮らすことは考えていない」と回答した割合は33%、「帰ってきたくない」3%、「卒業後は島に残る」が5%だった。

 

「島で暮らすことは考えていない」と回答した3年生からは「若者の娯楽施設が少ない」「学生が遊ぶ場をもっと増やして」などの意見が寄せられた。